こんにちは!ギリホリカップルのMonicaです。
私たちギリホリカップルは2024年12月ごろから拠点をVICのMildura(ミルデューラ)に移し、
2025年4月末ごろまで地域の名産であるグレープのとあるファームで働いていました。
今回の記事ではそんなグレープファームのあれこれを紹介していきます!
ミルデューラについて
メルボルンから車で6時間ほど内陸に走った場所にあるMildura(ミルデューラ)は、オーストラリアで最も長い川「マレー川」が町を流れており、水資源が豊富なことから、グレープやオレンジなどの栽培が盛んです。
乾燥した半砂漠性の気候で、夏は非常に暑く、冬は比較的穏やかで晴天日が多いのが特徴。
比較的大きな街で、食料品店や衣料品店、カフェも多くのんびりとした生活を送ることができます。
ミルデューラまでは、シドニーまたはメルボルンからの飛行機、メルボルンまたはアデレードからバスが通っています。
メルボルンからの夜行バスは10時間かかりますが、$11と破格で比較的快適。
車がない友人はみんなこの$11のバスを利用して移動しているとのこと。飛行機高いからね…
また、市内にはバスが通っており、交通の便もそこまで悪くないので車がなくても生活が可能です。
グレープファームのお仕事内容
ワーキングホリデーは基本的に10月ごろから5月ごろまでお仕事があります。
完全歩合のファームが多く経験がないとなかなか稼げなかったり、
最低時給補償でもスピードが足りないと問答無用でクビになったりします。
ただ、グレープファーム自体も星の数ほどあるので転々とすることはできると思います。
お仕事内容の単語
- Shoot thinning(シュートシンニング):不要な蕾を摘み取る作業
- Leaf plucking(リーフプラッキング):不要な葉を摘み取る作業
- Bunch thinning(バンチシンニング):房(バンチ)を間引きする作業
- Covering(カバーリング):ブドウの木全体をカバーで覆う作業
- Picking(ピッキング):収穫作業
- Cutting(カッティング):翌年に向けて枝をカットする作業
- Rolling(ローリング):枝をワイヤーに巻きつける作業
年間スケジュール
10月〜12月:Shoot thinning/Leaf plucking/Bunch thinning/Covering
12月中旬〜5月上旬:Picking
5月〜7月:Cutting/Rolling
※その年によって多少の前後あり
仕事で使った道具と単語たち
- Snip(スニップ):剪定バサミ、枝切り鋏
- Punnet(パネット):プラスチック容器
- Crate(クレート):収穫したブドウを入れるカゴ
- Scale(スケール):測り
- Liner(ライナー):ブドウを入れるビニール袋
- Cardboard box(カードボードボックス):段ボール箱
- Pallet(パレット):木製やプラスチック製の板(出荷用のクレートなどを積むため)
- Pallet jack(パレットジャッキ):パレットを運ぶためのジャッキ
- Tractor(トラクター):トレイラーを繋いでボックス回収作業などをする車
- Trailer(トレイラー):収穫されたブドウなどを運ぶための荷車
ギリホリカップルのお仕事
🍃 葉っぱ取りの毎日
2024年の12月から、私たちカップルはミルデューラのグレープファームで働き始めました。
最初は2人ともコントラクター契約で、「葉っぱ取り(leaf plucking)」の作業からスタート。
1日大体6時間ほどの勤務で、暑い中の手作業ととにかくハエが多くてなかなか大変でした。
葉っぱ取りは、グレープの実に太陽がしっかり当たるようにするための大事な作業。
単調なようでいて、繊細さも求められます。そして何よりスピード。
ここのファームは1列大体120本程度のブドウの木が生えているのですが、
できれば30分で終わらせて欲しいと言われていました。初日は1時間かかりクビ寸前に…
もちろん人にはよりますが、日本人は”綺麗にしすぎる”傾向がある気がします。
私たちもはじめは加減がわからなかったので自分なりに、「まぁまぁ綺麗に、スピード重視で」を
やっていたのですがどうやら「まだまだ綺麗にやりすぎてるからもっと早く」とのこと。
「え、これで本当に大丈夫?」ってくらいでよかったみたいです笑
とにかく早く、言われたら直すスタイルで行くべし。
✂️楽しいバンチトリミング
全ての木の葉っぱ取りが終わるといよいよハサミの登場。
ここからはバンチトリミングと呼ばれる、ブドウのバンチ(房)から形の悪い実や小さすぎる実をハサミで取り除き、今後成長する房の見た目や品質を整える作業です。
スニップと呼ばれる枝切り鋏?を使ってひたすらチョキチョキ。
最初はどこまで切るべきか迷うこともありましたが、慣れてくるとスピードもガンガン上がっていき、どちらが早く1列終わるかを競うにまでなっていました。
個人的にこの作業が1番楽しかったです。
🍇 ピッキングに挑戦するも…
年が明けて2025年1月、1日だけグレープのピッキングにも挑戦してみました。
でも、実際やってみるとかなり大変。
私たちのコントラクターは最低時給を補償してくれたので時給を下回ることはありませんでしたが、時給換算するとかなり低めで、残念ながらこの仕事はその日のうちに終了することに。
ちなみにここのファームのレートは1箱10kgで4.5ドルだったのでグレープの出来が良ければそこまで悪くはないと思います。(2025年の平均レートは3~5ドル/1箱)
この頃の私たちのグレープはまだ時期が早く、チキンと呼ばれる豆みたいなサイズの実が大量についておりこれをトリミングしなければならないとのことで時間がかかりすぎていました。
👩 ひとりオーガニックファームへ
その後、私は一度だけお世話になったことのある家族経営のオーガニックグレープファームへ移り、グレープのチェック(選別)の作業に。
以前チェリーのパッキングのお仕事でシェドでの作業に若干のトラウマを抱えていましたが、幸いにもボスが親切でゆる〜い職場だったので長時間労働という部分を除けばとてもいいお仕事でした。
特にミルデューラの夏は40度以上にもなるので、屋内作業だとランチルームは涼しいし、電子レンジやケトルが使用でき快適。トイレの心配もないので今考えるといい選択だったかなと思います。
主なお仕事内容としては、パネットと呼ばれるプラスチックの容器から、傷がついていたりつぶれている実を取り除くという非常に簡単な作業です。
ただ、オーガニックなので虫もいます。クモやゴキブリ、てんとう虫、カミキリムシのようなハサミのついた虫など様々。
私は今まで1年もファーム生活をしていたので慣れていましたが、もちろん虫は取り除かなくてはならないので苦手な人は注意かも。
他にはパネットに出荷用のラベルを貼ったり、箱詰めをしたり、軽作業をします。
少数精鋭だったのでハイシーズンに入ると週7日勤務で週70時間〜ほど働いていました。
時給制だったので確かに稼げたといえば稼げましたが、1日に15時間ほど働いた時はグレープノイローゼになるかと思いました。どうやって乗り切ったのか考えられません…
👨 相方はボックス回収の力仕事
一方、彼(TK)はMonicaと同じ家族の経営する別のグレープファームで、収穫された後のグレープの入ったボックスの回収作業を担当。
ボックスは1箱10kgでそれを永遠と回収するという体力勝負の仕事で、初日は本当にしんどかったそう。
ボスに聞けば、かなりきついらしく1日でクビになる人もちらほら。TKの働いた初めの1週間で4人ほどクビになったそうです。
TKはもともと体力もある方で3日目ごろには慣れたらしく、その後はトラクターの運転も任されるまでに!

Screenshot
完全歩合のファームが多い中、ボックスの回収は時給制であることも多く、シンプルな作業なので体力に自信のある人は挑戦してみてもいいかも!とのことでした。
トラクターを運転できる機会もゲットできるかもしれません。
🍷 振り返ってみて…
3ヶ月の滞在予定が6ヶ月も滞在してしまったミルデューラ。
グレープファームで働く前までは、オーストラリアで販売されるグレープは種無しの赤と白としか認識していなかったのですが、働いてみると時期によってかなりの種類があることがわかり、それぞれ特徴も味も違って驚きです。
私のファームでは、
White:Thompson、Sweet Globe、Sugar crisp
Black: Sweet Flavor、Sweet Sapphire
など多くの種類を取り扱っていました。
中でも個人的に好きだったのは小ぶりで甘い赤のSweet Nector(スウィートネクター)です。
今では食べれば大体どの品種かわかるまでになったのもいい思い出。
グレープファームは想定通りいかないことや決して楽な仕事ばかりではありませんでした。
来シーズンまたミルデューラにくるかと言われれば正直もう訪れることはないとは思います笑
が、幸いにも労働環境は良かったのでなんとか頑張れました。
ペイスリップも無事に貯まったのでようやく3rdビザの申請に進めます!長かった!
この記事がグレープファームで働くことを検討している方の参考になれば嬉しいです。